研究テーマ

1991年 脚付マットレス

1991年 脚付マットレス

進化しつづける。

ある調査によると、日本ではベッドの上にふとんを敷いて寝る人が多いとか。ベッドの歴史が浅いだけに、固定観念にとらわれない使い方ができるのでしょう。それなら、ベッドの枠なしでマットレスにそのまま寝るのもいいのでは? そんなシンプルな発想から、この商品の開発が始まりました。

とはいえ、通気性を考えると床との間に空間があるほうがよさそうです。そこで、太く丈夫な木材フレームにスプリングユニットを組み込んで、脚を付けることにしました。簡単な構造だけに、ひとつひとつの基本をおろそかにしては、よいものができません。木枠になる木材の乾燥、虫除けの燻蒸、コイルの連結部の始末...日本のベッド専門家がマレーシアの専用工場に赴き、技術指導と工程の管理をしながらつくっていきました。

こうして生まれた脚付マットレスは、ソファにもベッドにもなる汎用性と手頃な価格が支持されて、販売累計100万台を軽く超える大ヒット商品に。その裏には、使い心地・耐久性・価格などすべての面で、発売後もたゆみなく点検と改良を重ねてきた歴史がありました。その結果、デビュー当初は39,000円(シングル)だった価格が、20年後のいまは13,000円に。また、木枠・スプリングユニット・側生地を分離できる構造にして、ゴミをつくらないものづくりにも徹しています。

これらの進化のすべては、お客さまの声によるもの。お客さまとのコラボレーションで、育ち生きつづけてきた商品という意味で、進化しつづける無印良品の代表作とも言えるものです。