研究テーマ

1984年 PPボックス

素材の色のまま。

「常備薬」と言われるように、多くの家庭では、ちょっとした薬を手近なところに置いています。その保管先として、かつては木製の救急箱がありました。
このPPボックスがデビューした当時は、救急箱が木製からポリプロピレン製に移行していく頃。そして、ポリプロピレン製品といえばカラフルな色使いが常識とされていた時代です。

軽く丈夫なポリプロピレンの長所を生かしつつ、目障りにならないものはできないだろうか──そんな考えから、顔料を使わず素材そのものの色を生かした救急箱が生まれました。色づけの工程を省いただけではありません。中の小さな仕切りやピンセット用の切り込みなども取り払い、仕切り板2枚をつけただけのシンプルな構造に。その結果、救急箱としてはもちろん、何を入れるにも使いやすいボックスができました。
また、半透明のこのボックスは、無着色のポリボトル同様、「中が見える収納」の便利さにも気付かせてくれました。

PPボックスは、救急箱タイプを皮切りに、工具箱、カセットケース、CDタイプと仲間を拡大。色をつけないことで素材の個性を引き出す考え方は、その後、アルミのカードケースなど、さまざまな商品に生かされていきます。