連載ブログ 富士山麓通信

畑のバジルのソース

2011年10月12日

秋も深まってきて、裏庭の畑に植えたバジルが枯れはじめ、そろそろ潮時になりました。せっかく頑張って、ここまで生きてくれた命。まるごといただきたいので、この時季は毎年、ジェノベーゼ・ソースを作ります。
パスタソースとしてはもちろん、ピザやフランスパンに塗ったり、魚のソテーに絡めたり、野菜の蒸し炒めに添えたり...これさえあれば、なんとなくイタリアンになってしまうというスグレものです。
フレッシュな生バジルが手に入れば、レシピはいたって簡単。たっぷり作って保存瓶に小分けし、冷凍して翌春まで使いまわすのが例年のパターンです。でも今年は収穫が遅れたため、畑にはわずか一回分のソースを作るだけのバジルしか残っていません。そうでした、自然は人間の都合に合わせて待ってなんかくれないのでした。仕事の多忙にかまけて、畑の生命に向き合うのを怠っていたと反省しきりです。

5月に植えた苗(左)が育ち、夏の盛りは繁っていましたが、今は細々とこんな感じ(中・右)。
収穫した葉っぱを洗い(上)、ニンニクとオリーブオイル、粉チーズ、塩胡椒を加えて、フードプロセッサーでかき回すだけ (下)という超簡単レシピです。
アッという間に、出来上がり。手間を惜しまなければ、すり鉢でもできます。

今年最後の自家製ジェノベーゼ・ソースとあって、大事に使い、大事にいただきました。こうして手作りしたソースを食べられるのは、また来年。次に旬が来るまでを「待つ」のも、食の楽しみかもしれません。

茹でじゃが芋とキャベツのバジルスパ。ハーブの香りが食欲をそそる、我が家の定番です。 蒸し炒めの野菜にジェノベーゼ・ソースを添えて。普段はポン酢でいただきますが、気分を変えたい時は、こんな風に。
  • プロフィール くらしの良品研究所所員
    M.Tさん

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