連載ブログ 富士山麓通信

緑のシェードの実り

2011年09月28日

緑のシェードを熱心に育てている友人から、その副産物であるゴーヤの実をお裾分けしてもらいました。ゴーヤは大好きな野菜ですが、日本では沖縄から広まったように、もともと暑い土地の野菜。標高約1300mの我が家の畑では、さすがに育たないので、スーパーで買っています。
ふだんはチャンプルにして食べることが多いのですが、せっかくの「いただきもの」。以前、沖縄物産展で「ゴーヤ茶」を売っていたのを思い出し、自分でつくってみることにしました。

タテ半分に切って種を除くところまでは、ほかのお料理と同じ。やや厚めにスライスして、天日干ししました。大気の汚染が気になる場合は、窓ガラス越しにお陽さまにあてるだけでも大丈夫です。
左:4~5日お陽さまにあてると、カラカラに乾いてこんなに小さくなります。
中・右:紅茶を淹れる感覚で、ポットに入れて熱湯を注ぎ、しばらく蒸らします。

色はやや薄めですが、沖縄物産展で買ったゴーヤ茶とほぼ同じものが出来上がりました。お陽さまの温もりを感じさせるほんのりした甘みが、ふわ~っと口の中に広がります。その奥に、ほんの少しだけ苦みも感じられて、「私はゴーヤだよ」とさりげなく主張しているようです。
色がもう少し濃くなるかと、試しに少しだけ煮出してみましたが、苦みがグンと強くなって、舌にあたる感じ。こちらは、あまりおススメできません。

お茶を淹れた後のゴーヤは、「出がらし」というより、また「野菜」の顔に戻った感じです。なんとなく、捨てるにはしのびなくて、佃煮風にしてみました。

水に戻した乾物のように、ふっくらしたゴーヤ。麺つゆと水を少し加えて、煮汁を飛ばします。 やや弾力のある歯応えで、ご飯が進む一品が出来ました。

ゴーヤをチャンプルにするとき、油が少ないと苦みがあるものですが、この佃煮風は油をいっさい使っていないのに、苦みなし。苦味の苦手な子どもも、喜んで食べてくれました。天日干しの段階で、お陽さまが苦みを飛ばしてくれたのかもしれません。

この夏、緑のシェードでゴーヤを育てられた方も多いことでしょう。
たっぷり収穫できたときは、ゴーヤのお茶も、お試しください。

  • プロフィール くらしの良品研究所所員
    M.Tさん

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