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母の日リーガベゴニアの産地を訪ねて

2013年04月17日
カテゴリー:母の日の花

母の日のギフトとして定着してきたリーガベゴニア。
お花の観賞期間が長く、観葉植物のように室内の日当たりのよい場所でも育てられることから、
この数年で人気が出てきています。

母の日のリーガベゴニアの準備が始まった昨年秋に、千葉県の農家さんを訪ねてきました。
お伺いするといつもベゴニアの話をたくさんしてくれる、ご兄弟の生産者さんです。
お話の様子から自分たちが作っているベゴニアに対する愛情と自信が伝わってきます。

11月は、ヨーロッパから何回かに分けて届いた挿し芽をポットに挿していく作業を行います。
届いたばかりの挿し芽は、葉っぱ一枚の寂しい状態ですが、
これがやがて上の写真のような立派なベゴニアに育っていきます。
挿し芽が傷んでしまう前に、どんどんポットに植えていきます。

この芽はヨーロッパから届いたものなので、日本とは違う環境で生まれたものです。
ヨーロッパは光線が弱く、日本では天気の良い日には強い日光が当たってしまうため、
温室内の光をヨーロッパと同じくらいになるように調節をします。
この調節をしないと、お花の色の濃さなどが変わってしまうとのことです。
光だけではありません。肥料によっても色目が変わってしまうとのことで、
なかなか繊細なお花なのです。

芽が挿し終わった段階のリーガベゴニアです。最初はこのように鉢と鉢の間隔がびっちりとしています。
寄せておくことで、お互いが蒸散する水分で空中湿度を保つことができ、
育ちやすい環境になるとのことです。
成長してきたらちょっとづつ間隔をあけて、十分に芽を伸ばせるようにしてあげます。

育てるコツをお尋ねしたところ、毎日毎日ベゴニアの状態をマメに見てあげることだ、
とおっしゃっていました。
ベゴニアに限らず、植物を育てるの上手な人は観察力が優れているとのことです。

確かに、土の湿り具合を見てお水やりのタイミングを計ったり、
葉の色が悪くなっていないか、虫がついていないか、
病気の苗は無いか、伸びすぎている苗は無いかなど、
見るべきことはたくさんあります。
観察を怠ると、いつの間にか病気が広がってしまったり、大きさが不ぞろいになってしまったりします。

観察するなんて当たり前のことのようですが、
自分では見ているつもりでも実はちゃんと見ていなかったりすることもあるんだろうなと思いました。
きちんと毎日観察をするというのはとても難しいことなのかも知れませんが、
ベゴニアへの愛情があるからこそ、毎日でもできることなのでしょう。

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