研究テーマ

みなさんのご意見からもう1案

2 みなさんのご意見からもう1案

「生活動線から『くらし』を見直す」プロジェクト2「手洗い・洗面・着替え・トイレ」に、たくさんのご意見をいただき、ありがとうございました。今回は、暮らしの中で重要ではあるけれど意外と考える機会の少ない水まわりを、行為に組み合わせてご提案しました。
水まわりについては、まず衛生的であること。使いやすい配置であること。使うモノをしまえること。玄関からの見えにくい位置が良いこと。これらが大切ということがわかりました。みなさんのご意見から、できるだけトイレ・洗面所・脱衣所をそれぞれ独立させたほうが良さそうでした。また、洋服の管理のしやすさからファミリークローゼットに共感するご意見を多くいただきました。

[提案1]洗面所とトイレをまとめたタイプ
「トイレと洗面所をまとめると、朝使いづらい」「洗面所を使っている横で、用を足すのはちょっと落ち着かない」「トイレは狭いほうが落ち着く」などのご意見をいただきました。トイレは独立させたいというご意見がほとんどでした。
[提案2]洗面所と脱衣室とトイレを独立させたタイプ
「子供がお風呂に入る直前にトイレに行きたがるので良い」「服を脱ぐとトイレに行きたくなる」「トイレに入った後、洗面所で手を洗えるから衛生的」といったご意見をいただきました。トイレとお風呂は近いにこした事はないようです。
[提案3]トイレに洗面を設置しファミリークローゼットにしたタイプ
トイレに洗面を設置する案に共感された方は多く、「便器上の手洗いだと、子供の手が届きにくく、手を洗わないことが多い」というご意見もありました。また、「子供部屋がリビングに接していて良い」「ファミリークローゼットは、家事効率で見ると魅力的」「着る服に迷う人だと結局自分の部屋に持って行って決めるかも」「部屋で膨大な場所をとるタンスが無くなるのが良い」といったご意見をいただきました。
[提案4]ファミリークローゼットと寝室がつながったタイプ
「リビングを通って子供部屋に行けるだけでなく、子供部屋から直接ファミリークローゼットに行ける所がすばらしい」といったご意見があった反面、「子ども部屋からクローゼットを通れば、リビングを通ることなく外に出たりトイレやお風呂に行けるので、家族間の交流が逆になくなりそうに感じる」というご意見もありました。リビングと子供部屋との関係は、コミュニケーションにおいても、注意深く考える必要がありそうです。

みなさんからいただいたご意見をもとに間取りを見直し、もう1案考えてみました。

トイレと洗面所と脱衣所を独立させました。キッチンと洗面所・脱衣所とを近くし、家事効率を良くしました。子供部屋の横にはサンルームを設け、室内干しをできるようにしてあります。室内干しをしない場合は、その分子供部屋を広く使っても良いでしょう。
そしてファミリークローゼットを中央に設置し、主寝室と子供部屋両方から入れるようにしました。子供部屋にはリビングを通って出入りし、リビングで家族と顔をあわせることができます。お客様がリビングにいる時は、主寝室を通って、トイレやお風呂に入ることができます。
トイレには石鹸のおける手洗いを設け、衛生面にも配慮しています。雑然としがちな洗濯機は脱衣所に設けることで、洗面所のまわりが整理整頓しやすくなります。
各寝室には、机を設けず、キッチンの近くにあるスタディコーナーで並んで勉強や仕事をします。一緒に子供と宿題をしたり、子供に仕事する姿を見せることができます。
寝室は寝るためだけの部屋とし、その他はできるだけ家族のコミュニケーションがとれる暮らしを想定しています。

暮らしの中でのトイレ・洗面所といった水まわりを考えることは、リビングを考えることよりも地味かもしれません。しかし暮らしを支える空間としてとても大切であることが改めてわかりました。

今回も、「手洗い・洗面・着替え・トイレ」をみなさんと一緒に考え、ご意見をいただくことで多くの発見がありました。たくさんのご意見をありが とうございました。
次回、「生活動線から『くらし』を見直す」プロジェクトの第3回は、「料理・食事・片付け・団らん」について考えてみます。ご期待ください。

プロジェクトのステップ

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