研究テーマ

ザルの改良について

4 ザルの改良について

前回ご紹介したボールに続き、使用頻度の高いザルも開発を進めています。
現在無印良品で販売しているザルは、パンチングタイプです。つるりとした表面で洗いやすく、ボールと一緒に収納でき、好評をいただいておりましたが水切れの点で課題も感じていました。

アンケートフリーアンサーより

  • ざる、やさいの水切りや干し野菜作り米研ぎなどなど多用できるところがとってもいいです。

  • ショップチャンネルで購入した、日本製の型崩れしないザルセットがとても使い勝手がよくて気に入っている。
    購入前はパンチングのザルを使っていたが、水切れが悪かったので、多少洗いにくくても網目のザルを使うほうが効率がよい。

以下、ザルの水切れの簡単な実験をしてみましたのでご報告します。
いただいたご意見をもとに、パンチングタイプとメッシュタイプの水切れについて検証してみました。
検証結果からもわかるとおり、パンチングタイプよりメッシュタイプのほうが、水切れの良さですぐれています。

今回の改良では、メッシュの網目の細かさや、美しさ、頑丈さにもこだわりました。
開発中のザルは、新潟県燕市でつくられます。燕市は、江戸時代からはじまった和釘(わくぎ)づくりをきっかけとして金属工業が盛んにおこなわれてきました。
培われてきた伝統技術を活かして、コスト優先ではない、長く愛されるザルをつくりたい。ボールと合わせて使っていただけるように、収納性も大切に開発を進めています。

次回は量る道具について、ご報告する予定です。

■検証方法

①パンチングタイプ、メッシュタイプの両方に150グラムのお米を入れる
  • パンチングタイプ
  • メッシュタイプ

②それぞれ流水で、お米を研ぐ
③5回振って水を切ったザルを計量

  • パンチングタイプ:382g
  • メッシュタイプ:355g

④ザルの下にボールを置き、10分放置
⑤再びザルを計量

  • パンチングタイプ:369g
  • メッシュタイプ:296g

■検証結果(水切れできた重量)

パンチングタイプ:13g
メッシュタイプ:59g