各国・各地で 旅の徒然雑記帳

旅の基本の旅かばん

2017年08月02日

荷造りと旅かばん

旅の始まりは、まず荷造りから。旅先でのあれこれを想像しながら準備を整える時間は面倒だけれど、楽しい時間です。かくいう僕も荷造りの時間は大好きで、ああでもないこうでもないと荷物を並べては唸ったりしながら、様々なパッキング方法を試してきました。たくさんの失敗と成功を積み重ねた甲斐あって、ようやく今は自分なりの荷造りのコツがつかめてきた気がします。
そんな僕の経験から、ここではもっと自由に、もっと軽やかに旅をするためのTipsを、愛用する旅の道具とともにご紹介していきたいと思っています。
第一弾は旅のかばんです。

大きすぎず小さすぎず絶妙なサイズ感

最近は国内外問わずどこへ行くにも、背負っていくのはこの16Lサイズのバックパックに落ち着きました。
このサイズ感は一般的なデイパックとそう変わらない大きさなので、少し小さめ?と感じるかもしれません。けれど、旅の荷物は16L程度あれば意外と必要十分だったりします。
僕の旅の基本セットは着替え3枚、防寒着、雨具、カメラ、洗面用具、自転車工具ですが、これらは無理なくこのバックパックに収まります。自分の場合、自転車で走るので雨具や工具を持参したり、カメラの替えのレンズを持っていったりしていますが、16Lだからといって切り詰めたパッキングをしている感は全くありません。

パネルローディング式(ファスナーで表面と背面に開閉部を分割する収納方式)の構造なので、ガバッと開ければ中の荷物が一目瞭然。整理しやすく、忘れ物防止にも役立ちます。

自分好みの使い勝手を実現する拡張性

元々アウトドアスポーツ用のバックパックのため、様々なギミックが施されていて、拡張性が高いのも大きなポイントです。
このバックパックには前面上部に小物ポケットがついていますが、マチがないデザインのため、厚みのあるものや形がゴツゴツしたものの収納が苦手です。自転車工具やモバイルバッテリーなどちょっとした小物こそサッと取り出せて手早く仕舞いたいもの。そこで前面に備わったデイジーチェーン(数珠状に繋がったループのこと)に紐を通して、メッシュポケットを取り付けました。

デイジーチェーンは色々なものを括り付けられるのでアイデア次第で様々な使い方ができるのです。

デザインのアクセントになっているゴムコードもまた単なる飾りではありません。頻繁に脱ぎ着する上着やシャツなどを挟んで外付けすることができます。ゴムコードはその性質上、どうしても劣化が避けられないものですが、手芸用品店などでも簡単に手に入るので伸びたり切れたらすぐ交換できるのも気軽に扱えて嬉しいところ。気分転換にゴムコードの色も替えてみればバックパックの見た目の印象も大きく変わることでしょう。

そして秀逸な出来栄えなのが左右に配されたドリンクポケット。片方だけで500mlのペットボトルが2本余裕で入るサイズで、ドリンクだけでなく一時的に増えてしまった荷物などを収納しておくにも十分な容量です。ポケットのサイズはゴムコードを引っ張ることで調整可能なので、途中で落としてしまう心配も軽減されます。

デイジーチェーンにゴムコードにドリンクポケット。随所に施されたギミックによって16Lのサイズ感ながらデイパック以上の収納力を持っているところが、旅の様々なシチュエーションに対応する使い勝手を実現してくれます。滅多にないですが、最大限に荷物を収納するとこんな感じに。

重量と機能性のバランス

このバックパックのもう一つ気に入っているところといえは約500gと軽量に仕上がっていることです。
機能性が高くても重量がある。軽量に仕上がっているけれど、機能性が低い。機能性と重量は概してトレードオフの関係性です。その点このバックパックは超軽量ではないけれど、十分軽量で、それでいて使い勝手を犠牲にしていない、高いレベルで重量と機能性をバランスしています。

背負い心地もなかなかのものです。背面にはパッドが入っていて、ムレにも配慮したメッシュ構造で、荷物の型崩れ防止にも役立ちます。肩のパッドもこの容量のバックパックではしっかりしたものが入っています。軽量化のためにパッドは肉抜きされている作り込みの深さもこだわりが感じられます。

こだわりといえば、他にもあります。背負ったときのバックパックの安定性を向上させるチェストストラップのバックルに、もしもの時のホイッスルがついているのも見逃せないポイントです。

軽いことはいいことずくめ

自らの足で周る旅を中心にしているので、旅の荷物はできる限り軽いものを選ぶようにしていますが、軽量化は飛行機移動の際も絶大な効力を発揮します。
最近はお手頃な値段設定の格安航空会社が身近になってきましたが、大手航空会社に比べて荷物の重量制限が厳しいです。預け荷物が有料なことはもちろんのこと、持ち込みの手荷物も7kgまでや、場合によって5kgまでとかなり条件が厳しいこともあります。
そんな時、バックパックの重量が1kgや2kgもあったのでは持っていける荷物も限られてしまいますし、そのために割高な追加料金を支払ったのではせっかく格安航空会社を選んだのに本末転倒です。
制限重量内に荷物を抑えて、持ち込み手荷物だけにしてしまえば、最近はオンラインチェックインが主流になってきているのでわざわざ航空会社のカウンターに並ぶ必要もなく、到着後のターンテーブル前で荷物を待つ必要もないのですぐに外に出られます。当然ロストバゲージも破損もないので、いいことづくめ。
厳冬期を除いた季節ならば、世界中どこでもこれ一つで旅立てる。それぐらい勝手のいいバックパックです。

もちろん旅のスタイルは十人十色。誰しもにとってこのバックパックがぴったりと適合するものではありませんが、旅を自由に軽快にするためのヒントはきっとあるはず。
旅道具を持ち運ぶためのかばんは旅の基本中の基本。こだわりの旅かばんで自分だけの荷造りを作り上げてはいかがでしょうか。

  • プロフィール 無印良品スタッフ。自転車で世界一周後、復職しました。

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