チャン、チャン、チャレンジ ミニマルライフ!
衣服・デザイン関連の仕事について、はやくも45年。一念発起して、ミニマルライフにチャレンジすることを決める。その様子を、夏目漱石の「我輩は猫である」をヒントに、猫の目を通して描く。猫は、偶然に出会い購入した、絵本作家・作家の南椌椌(みなみくうくう)さんの作品「青い夜のエマ」。

第3の関門、書籍の整理

2019年01月16日

もわ萌亜さんを見守っている絵の中の猫、エマです。
ミニマルライフを達成するためには、もわ萌亜さんには3つの関門がありました。そのうち、食器類と衣類は、やっと見通しがついてきました。3つ目は、書籍類。「単行本などは、引っ越しするたびに、厳選を重ねて、そばにおいておきたいものだけ残してある」って言っていましたね。じゃ~、簡単にクリアできそう、良かった! えっ? そんなことはない? ミニマルライフの道って、本当に険しい!

まず、洋書類。海外出張の時など、日本では販売されていないものを見つけては、リュックに背負って帰ってくることがあったんですね。それに、展覧会の図録もあるし、映画や演劇、ダンスなどのパンプレットなど、、、。 仕事にも関係する資料にもなるので、際限なく増えていってしまったんですね。十分の一位に減らしたけど、それでもまだ多い!

特に分厚くて重いものは、本棚から出すだけでも一苦労。もわ萌亜さんは、そろそろ手放した方がいいと感じてきました。必要な時は、しかるべき図書館に行けばと割り切って。でも、一度ページをめくっては、ため息。とっておきたくなってしまう様子なんです。「本棚を見ればその人がわかる」と言われるように、書籍類も衣類と同様、持ち主の一部になっていたんですね。画集や写真集といった形はありますが、その内容は、紙の感触やグラフィックデザインなどとともに、目に見えない記憶や感性と結びついているんですね。

もわ萌亜さん、これでは、整理できない"悩み中書籍"がどんどん増えてしまうと気づきました。そこで、収納を決めて、その中に入るものだけ取っておく。スペースが限られているのですから、当然といえば当然ですが。でも、エマは無理だと思ったんです。あらあら、やっぱり全然入らない! 他に移動ですか! 「ちょっと考える」って言いました? ごゆっくりどうぞ。

話は変わって、エマも時々鎮座する本棚についてです。
もわ萌亜さんは、自宅でもオフィスでも、無印良品のパルプボックスを何十年と使っています。軽いことがまず一番の魅力なんですって。実は、もわ萌亜さんは、真夜中に、忽然と模様替えをする習性があるんですよ。その時、一人で動かせることが大切。だから、もわ萌亜さんは、大物家電などは別にして、基本的に一人で動かせるものしか購入してこなかったんです。パルプボックスは、買い足していけるし、模様替えのたびに、サイズ違いのものを横に重ねて組み合わせ、いろいろと楽しんできました。

書籍はさておき、とりあえず、小さな仕事机は必要と、もわ萌亜さん。パルプボックスキャスター付きのキャスターを使わずに、縦長に二つおいて、その上に天板を置きました。エマ、ちょっと感心しました。良いアイディアですね。その上には、必需品の日にち別オーガナイザーとお気に入りの花瓶、小さなパルプボックスを置きました。展示会の案内状や書類などを日にち毎に入れられるオーガナイザーは、もわ萌亜さが、15年くらい前に作ったものです。

思い返せば、この挑戦のきっかけは、もわ萌亜さんが両親の家の片付けの大変さを経験したことでした。自分に何かあった時、残った者に面倒をかけたくない。自分にとっての最小限の必要なものを見極めたいと、思ったのでした。エマ、思うんですけど、ものを整理するポイントは、グレイゾーン、つまり、処分するかどうか"悩み中"のものをどうするかにかかっているんですね。悩み中で保管してあるもののほとんどは、もわ萌亜さん、結局使っていないし、なかには思い出せないものもあるぐらいです。グレイゾーンを解決できれば、"ミニマルライフ達成"なんですけど~。

今まで、収納上手だと自負していたもわ萌亜さんですが、逆にそれが"あだ"となって、ものを減らすことの訓練が少々できていなかったんですね。ただ、急にものを少なくしたために、落ち込んでしまう人もいるとききました。やはり、無理せず、ぎりぎりの最低限ではないほうがいいようですよ。

あるものをできるだけ使うようにして、紆余曲折、試行錯誤を重ねて、ミニマルライフにチャレンジしてきたもわ萌亜さん。あともう少し経ったら、もっとシンプルに暮らせるような予感はしているようです。その時のインテリアのイメージも頭に描いていますから。そうなったら、あと一息。

もわ萌亜さんのチャレンジはまだ道半ばですが、エマが、皆さまに現況をお伝えするのは今回で最後となりました。人間って、面白いですね。エマなんか、なんにも持っていなくても、もわ萌亜さんを見ているだけで、十分楽しんでいます~!

最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました!

エマともわ萌亜

  • プロフィール もわ萌亜(もわもあ)
    ファッション、編集関係の仕事をしています。

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