研究テーマ

授乳にべんりTシャツが完成しました

2 授乳にべんりTシャツが完成しました

2010年9月にご報告した「授乳服についてのアンケート」では、たくさんのお母さんたちの声をいただきました。
そのアンケートでいただいた、お母さんたちの声を取り入れながら開発した、「授乳にべんりTシャツ」を2月上旬に発売します。
今回は、開発したこのシリーズの紹介と、社内フィッティングの様子をご紹介します。

[1]お母さんたちの求める授乳服とは?

  • 前回行ったアンケートの声では、「ふだんの服と変わらないデザインのもの」「1枚でさっと着られるもの」「おしやれなもの」といった、デザインに対する項目が上位を占めました。

    お母さんたちの求める授乳服は、何か特別なものではなく、普段と変わらないようなデザインであること。また自分はもちろんのこと、赤ちゃんへの肌触りが良いものをというご意見も多くいただきました。

  • Q.どんな授乳服が欲しいですか

みなさんからのご意見

  • 授乳Tシャツ(授乳できるカットソーがあまりない)授乳服となるとなぜか?しおらしい感じの上品なものばかり。
    Gパンに合いそうな、ただの白いTシャツなんだけど授乳服...みたいなものがあれば嬉しい。

    (女性・30代前半・共働き)
  • 母乳による育児期間を楽しめるよう、デザイン性の高いものがほしい。だけど、赤ちゃんへの肌触りが良いなど、ママと赤ちゃんどちらも満足のいくものが未だないとおもいます。

    (女性・30代前半・共働き)
  • 赤ちゃんのほっぺたなど、どうしても授乳中に服に赤ちゃんがくっつくので、素材は赤ちゃんがふれても、赤ちゃんの肌にダメージがないものがいいです。うちの子はおっぱいを捜すときに首を左右に振って服で顔をごしごしこすってしまって、ほっぺがまっかっかになっています。

    (女性・30代前半・専業主婦)
  • 出産で体が弱ると、服くらい楽なものを着たいなと考えが変わった。素材が肌に優しく洗濯に耐える服ならもっと嬉しいです。

    (女性・30代前半・専業主婦)

[2]便利な授乳口のタイプとは?

授乳口のタイプについては、レイヤードタイプ(35.9%)と、めくりタイプ(32.1%)に対する支持が高く、この結果からも、ふだんと変わらないデザインのものが求められていることがわかりました。
レイヤードタイプについては、ワンピースなどのアイテムとして開発を進めていますが、今回のプロジェクトでは、レイヤードタイプ同様支持の高かった、めくりタイプに注目しました。

Q,どのタイプの服が使いやすいですか。または、使ってみたいですか

みなさんからのご意見

  • たて開きはいかにも授乳服。授乳口を引っ張るため痛みやすく寿命が短い。めくりはめくった中の仕組み次第。インナーとの組み合わせで授乳が最も簡単だった。レイヤーはデザインのバリエーションが少ない。異素材を使用するものは特に胸元が劣化しやすく、寿命が短い。つくるならぜひ同等の耐久性のある素材が良い。

    (女性・30代後半・共働き)
  • めくりタイプを使っていたが、授乳中に生地が赤ちゃんの顔にかかって飲みにくそうに見えた。授乳初期は、母子共に授乳がへたくそなので、時々赤ちゃんの様子をのぞいてやらないといけないため、邪魔にならなさそうな構造がよい。

    (女性・30代前半・専業主婦)

[3]授乳服のサンプルができました

このような結果も踏まえて、無印良品では「ふだんの服と変わらないデザインで、素材にもこだわった「授乳にべんりTシャツ」のシリーズを開発しました。

  • Tシャツタイプ
  • フレアタンクトップタイプ

今回のシリーズのポイント

見た目はカジュアルなカットソーで、授乳口はめくりタイプ
授乳口部分の縫い目は、肌に直接あたらないように外側にしました。
素材はオーガニックコットン100%

[4]社内フィッティングを行いました

さて、新しい授乳服シリーズの使いやすさ、着心地、シルエットはどうでしょうか。 開発担当ではこれまでにも、授乳中の方へのフィッティングを行いながら、サイズや仕様の修正をするなど開発を進めてきました。 今回、社内で授乳経験のある女性社員にも、出来上がったサンプルを着てもらい、意見をもらいました。
今回フィッテングしてもらったのは、いずれも店舗で働いているスタッフです。
お母さんとして、販売員としてなど、さまざまな視点でサンプル商品のチェックをしてもらいました。 使いやすさとしては、授乳口の開き具合に対して、「開きが小さいと母乳でウェアがぬれてしまうことがあるが、開きが大きくて良い」、「かぶせ布は赤ちゃんの頭が隠れるくらい長さがあるので良い」などの意見がありました。 またシルエットに関しては、「こどもと一緒にしゃがんだりすることが多いので、しゃがんだ時に背中が出ない着丈が良い」ということでした。 素材については、店頭にいらっしゃるお客様からも「授乳服には肌に優しいものを」という要望を多くいただくということで、授乳服を選ぶ重要なポイントのひとつということを改めて確認しました。
今回の素材は綿100%(オーガニックコットン100%)で、お母さんと赤ちゃん両方にうれしい素材が社内でも好評でした。
社内フィッティングの意見を受けて、シルエットについては、丈をもう少し長くするなど、完成に向けての最後の調整を行うことができました。
開発者からのコメント みなさまからのアンケートの声から開発を進めてきた商品が完成しました。
便利で心地良い商品になるよう、普段と変わらないデザインでありながら、授乳口の使いやすさや、素材感などにこだわりました。
商品は、2月上旬に発売予定です。店頭でお手にとってご覧ください。どうぞお楽しみに。
次回のご報告は、発売商品を詳しくご紹介します。