今年のMUJI AWARDも、前回と同様に、非常に難しかった。優秀な作品が多かったが、既存の特許との兼ね合いで落選したものもかなりあった。私の個人的な好みでは、重なるハンガーと角塩が良かったと思う。ハンガーは、ひとつにまとめることのできる10本をセットで販売し、価格は既存のMUJIのハンガーよりも安いものになるという点で極めて秀逸であり、機能的なアイデアだと言える。角塩は、角砂糖をヒントにした塩だが、料理で使うことを意図してサイズを縮小しているのが素晴らしい。サイズが違うことで、「砂糖ではないですよ」という警告にもなるし、手で塩をつかむよりも正確に分量が把握できる。金賞を受賞した「その次があるバスタオル」も素晴らしい。いずれの受賞作品も、MUJIのコンセプトである創造的な機能性を見事に反映しており、感心させられた。
