杉本貴志(無印良品アドバイザー、インテリアデザイナー)

総評

いつもながらこの審査は難しい。微妙な視線が必要になり、思わず考え込んでしまうのである。提案されたモノと生活者との関係を想像する審査する我々の意識がクリヤーに問われるからである。

受賞作品について

金賞
今、多くの製品は、最初に手にした時が完成形で、それから出来れば大事に長く使いたいのだが、このタオルは汚れたり洗ったりしながら、手や身体に馴染み、いずれ分断され、手拭、ひょっとしたら最後は雑巾になるのかも知れない。
そういう風に過ぎて行く時間を想像させるのである。
新しく便利な製品は次々と生み出されるが、一方で物を増やさずに生活をまっとうしたい気持ちも強いのである。

審査員コメント