戦国時代にたんぱく質と塩分が賄えるお味噌は陣中食として重宝され、各地の戦国武将は味噌づくりを推進しました。甲斐の国の武田信玄も、冬の田畑で麦栽培を指示し、米と麦を使う珍しい甲州味噌が広まったとか。

そんな味噌の味を左右するといっても過言ではないのが、麹づくり。麹は生き物と一緒なので、温度など徹底した管理が必要です。また、甲州味噌の場合、米麹と麦麹をそれぞれ作るため、とても手間がかかります。

五味醤油では、「先代から引き継がれてきた甲州味噌をずっと造り続けていきたい」と語る、6代目の五味仁さんと妹の洋子さんが中心になり、発酵文化や味噌づくりについて積極的に発信しています。そして、子どもにも分かり易いように、「手前みそ」の歌と絵本を開発し、味噌づくり体験教室なども開催しています。