MUJI×UR 団地リノベーションプロジェクト
トークイベント「築200年の団地の未来を考える」

※このレポートは、2019年1月20日に無印良品のリノベーション 青山店で行われたトークイベントの模様を採録しています。

2018年度に登場した新規プラン
豊田
今年度、中部や九州などの3団地でMUJI×URの新規プランを発表しました。東日本では、千葉県市川市にあるハイタウン塩浜です。それでは坂田さんから解説をお願いいたします。
坂田
ハイタウン塩浜は、東京メトロ東西線・南行徳駅からバスで約6分、JR京葉線・新浦安駅からはバスで約8分といった便利な立地にある団地です。中央広場を囲むように高層棟が建ち並ぶ設計となっていますが、緑豊かなオープンスペースが充実しているため、広々とした印象を与えます。団地内にはスーパー・コンビニ・銀行などの生活に便利な施設が整っています。
豊田
ありがとうございます。ハイタウン塩浜では、MUJI×URで2つのプランをつくりました。
1つ目は「MUJI×UR Plan51」。コンセプトは「対面キッチンと土間収納がある暮らし」です。
以前の間取りは、和室が2部屋、奥にキッチン、一角にダイニングがあるといった配置でした。それをリノベーションし、和室1部屋は麻畳を敷いて寝室として残し、もう一方の和室はダイニングと一体化させ、リビングダイニングキッチンへ変えました。キッチンはシンクとコンロが分かれた2列型を用いており、そこに先ほどの組合せキッチンのテーブルが添えられています。
豊田
また、以前まで手狭に感じられた玄関ですが、新たに土間収納を設けることでスペースを広げました。棚や自転車を置くなど、暮らしに合わせてさまざまな使い方ができるようになっています。
また、空間のアクセントとして、もともとキッチンの壁に貼られていたタイルを土間収納の壁に残しています。MUJI×URは収納スペースを各自でアレンジいただくプランが多いのですが、この「MUJI×UR Plan51」は固定の収納が多く、土間収納のほか、キッチン用品の収納に最適な戸棚もあります。
豊田
組合せテーブルは、真正面やL字など、お好きな方向にテーブルを組み合わせて使用いただくことができます。フローリングはMUJI×URで共同開発した「ラワン合板フローリング」です。1枚1枚の板の幅を広くしたため、質感やデザイン的に心地よい仕上がりになっているかと思います。
豊田
2つ目は「MUJI×UR Plan46」です。
こちらは入居の募集はせず、モデルルームとして作成いたしました。「押入ベッドと土間収納がある暮らし」をコンセプトにした、一人暮らし向きの36.69m²のお部屋です。

団地の古い押し入れは奥行きがあり、使い勝手がやや悪く、リノベーションの課題となりがちです。そこでコラム「団地の押入れを活用したコンパクトライフ」で、押し入れをベッドにするリノベーションプランを提案したところ、ご好評をいただき、実現に至りました。 お部屋の中央にあった押し入れをベッドに変えています。先ほどと同様に、玄関口に土間収納を設けているのも特長です。ベランダのそばには、麻畳を敷いたリビングダイニングが広がっています。