長北ファームの高吉正信さんがマンゴー栽培を始めたのは2010年のこと。老後に農業をやりたいという想いから、サラリーマンをやりながら兼業農家としてスタートしました。そんな高吉さんのことを島の人たちは「研究熱心なマンゴー農家さん」と表現します。

長北ファームではマンゴー用有機肥料と米ぬかを基本とし、牧草を敷草にしています。敷草はミミズや微生物に分解され土中菌を育て、やがて堆肥となります。また、満月の大潮前後に害虫が孵化するのにあわせて効率的に防除を行い、減農薬栽培を実施しています。

また、マンゴーはハウスで栽培しています。受粉時期が多雨時期と重なるので、雨による受粉阻害・病気発生を防止し、台風からも守ってくれます。夏場のハウス内での作業は大変ですが、おいしいマンゴーを実らせるためにコツコツと手入れをしています。

さらに長北ファームの特徴として、受粉の媒介にミツバチを使用している点が挙げられます。マンゴーの花が咲き始めるとハウス内に巣箱を置き、餌の世話や温度管理など、養蜂家さながらに面倒を見ることで、ミツバチが快適に活動する環境を作り出しています。

さて、今年のマンゴーですが、一年間愛情こめて育ててきたマンゴーは夏の太陽を浴びて着々と熟してきています。樹上で完熟するまで待った、芳醇で香り豊かな甘い長北ファームのマンゴーをぜひ味わってみてください。