生成製品の毛細管現象について

生成製品は糸、生地共に無漂白、無染色の製品です。
「生成」には原綿そのままの色目がでます。その生成り特有の色素は綿元々の油分や植物の雑物等、綿自体が持っているものです。綿わたの収穫時期や収穫場所により色目の濃淡や赤味が強かったり、黄味が強かったりします。水に濡れた生地を乾燥させる際「毛細管現象(水分が糸、繊維の隙間、親水性繊維の場合は繊維内部を動く現象)」により水分が生地表面に移動します。この時に繊維内部の色素が水分と一緒に移動し、生地表面から水分が蒸発すると、色素のみ生地表面に残留します。「生成」製品の色素は染色された生地とは異なり洗濯等により容易に移動します。干し方、生地表面の形状、しわ等により乾燥状況が異なるため色素が溜まる部分がムラ状になります。この現象は洗濯を繰り返す度に徐々に無くなって(白っぽくなって)いくことが解っております。

【関連】
→生成(きなり)について