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#108 りんご箱

日本一のりんごの生産地、青森県津軽地方。

弘前市と隣り合う板柳町へ、りんご農家が出荷に用いる松の木箱をつくる工場を訪ねました。まず目に飛び込んでくるのは、倉庫いっぱいにうず高く積み上げられた箱の塔。りんごの収穫が佳境に入る10月下旬まで、倉庫は上から下までりんご箱で埋め尽くされるそうです。箱は職人が釘を打ってひとつひとつ組上げます。簡単そうに見えますが、釘が出ないように、且つ、りんごの重みでも抜けてしまわないように打つのは熟練の技。50年来の職人さんもいらっしゃるそうです。
この箱は農家が購入し、市場に出荷。競りにかけられ、りんごが全国へ段ボールで配送されるまでの運搬に使われます。その後空になった箱は再び集められ、品質ごとに分けられ、再び農家が購入する仕組み。松の木箱はりんごを傷めにくく、色を良くするといわれており、競りを左右する重要なアイテムです。
「りんご箱は農家にとって投資なんです。」と、りんご箱メーカーの姥澤さん。「渾身のりんごが競りで見劣りしないように。新品を買うか中古を買うかも投資のさじ加減。」りんごという産業を中心に、地域全体の営みがつながっているのを感じました。地域の中で生き生きと活躍するりんご箱。青森ならではのものづくりです。