無印良品 キャンプ場

みんなの外あそび | No.160
新しい感覚の扉が開く

自然の中で整うサウナ体験

小菅くみ/刺繍作家

サウナは基本、一人で行く。テレビもないできるだけ静かなサウナ室で、自分と向き合う時間が好きだ。「サウナ→水風呂→外気浴」これでワンセット。最後の外気浴での恍惚感のために、サウナで汗をかいてると言っても過言ではないほど、外(露天)での休憩で、身も心も極上の幸福感を味わうことができる。

五感がしっかり整った状態で休憩していると、「風がそよそよ気持ちいいな~」「あ、蝶々が飛んでるよ、きれい......」など、普段感じ忘れていた小さなことにも目がいき、世の中の喧騒、携帯やネットから離れた空間で、ほぼ裸のままボーっと多幸感に包まれる。

「もっと自然がある場所でのサウナって最高だろうな」

そんなふうに思って、「外サウナ」を調べてはいた。でも、イベント名に「フェス」とかついているし、人もたくさんで男女混合みたいだし、調べるほどにだんだん不安になってくる。「自分の考えるサウナとは違う......浮わつきたくない。ちゃんとサウナと自分と自然としっかり向き合いたいの」そう思って諦めていたのだ。

そんな時に、サウナを薦めてくれた友達も関わっている「サウナフェスジャパン」のお知らせが。フェスとついてはいるものの、信頼できる人たちがいるから安心かも......と、できるだけスポーティーな水着を用意し、友人と参加した。

会場は長野にあるフィンランドヴィレッジ。一日二〇〇人制で三日間に分けて行われたサウナのお祭で、ロシア、フィンランド、テントサウナ、車がそのままサウナ室になったサウナトースターなど何と十九個ものサウナが集結していた。来ている人たちも、本当にサウナが好きなんだなと思う人ばかりで、むしろサウナに真っ直ぐ、硬派! 一気に心、解放区。様々なサウナを体験した後、そのまま冷たい湖へドボーーン! 陸に上って、身体を拭いたら、椅子に仰向けで寝転び休憩。

「あぁ空、きれい(ありがとう)......みんなの声が楽しそうだな(ありがとうね)」「自然と共に生きてるなーーー(ありがとう~)(涙)」

大自然の中、サウナで熱々になった後、冷え冷えの湖で泳ぎ、ほぼ裸(水着)で寝転ぶ。そこに生まれた感情は、「感謝」しかなかった。

今や、ライフワークとなっているサウナ。今回は外サウナを体験できて、新しい世界が広がった。

さて、この文章も書き終えた。今日はどこのサウナへ喜びを味わいに行こうか!

こすげくみ|1982年東京都生まれ。刺繍作家。人物や動物の繊細な表情までを刺繍で表現している。ほぼ日刊イトイ新聞の「感じるジャム」シリーズ「おらがジャムりんご」のレシピ製作を担当している。2017年3月に初個展「吾輩の猫である」(京都・誠光社)以降、各地で展覧会を開く。その他グループ展にも多数参加。Instagram @kumiosuge

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