無印良品 キャンプ場

みんなの外あそび | No.142
持ち運べるイスがあればOK

手軽な外あそび「チェアリング」

中澤範龍/編集者

自分がはじめて買った本格的なアウトドアギアは、イスでした。

小さく折りたたんで携帯できるそのイスを手に入れてからは、特に理由もなく、外出時に持ち歩くようになりました。休日に公園へ読書をしに行ったり、サイクリングに持っていったり、仲間と集まって外でお酒を飲んでみたり。

そんな風に、自分が日常的に何気なく楽しんでいた行為ですが、最近では〝チェアリング〟と呼ばれてちょっとしたブームになっていることを知りました。ここではその魅力を少しご紹介したいと思います。

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そもそもチェアリングとは、公園や川沿いなどのお気に入りの場所へ持ち運び可能なイスを持っていき、座ってのんびりするというもの。飲み食いはもちろん、読書をしようがスマホでゲームをしようが、基本的には自由。

このチェアリングというブームを知ることになり、このところ「自慢できるかっこいいギアをたくさんそろえて、誰にも知られていないような場所を見つけてキャンプをするのだ!」と肩肘を張り、外あそびにおける大切な「のんびり」の部分が抜けていたことに気が付きました。ある意味で情報過多になっていた自分にとって、チェアリングの手軽さには正直ハッとさせられ、外あそびの楽しみを再確認するいいキッカケにもなったのです。

そんなわけで、休日は相変わらずイスを持ってうろうろとしているわけですが、個人的にお気に入りのチェアリングスポットは、江戸川。京成電鉄の国府台駅から歩いてすぐの場所にある、国府台水門がおすすめです。土手を登ると突如目の前に広がる雄大な風景。いつも総武線から眺めている何気ないあの川が、とても素晴らしいものに感じられます。あとは小説と缶ビールがあれば、他にいうことはありません。最後は夕焼けを眺めながらグランドフィナーレを迎えます。ああ、はやくあの場所でイスに座りたい......。

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ジリジリとファンが増えつつあるチェアリング。いろいろな場所でイスに座る人びとを目にする日も、そう遠くは無いかもしれませんね(切望)。

なかざわのりたつ|1982年千葉県生まれ。EditRealにて取締役を務めながら編集者として活動。紳士の釣り倶楽部「Gentleman's Fishing Club」所属。アウトドアやファッションカルチャー誌を中心に、ライターとしても活動中。

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