もともとサラリーマンをしていた松嶋匡史さんがジャム屋になったのは、2001年に新婚旅行で訪れたフランスがキッカケでした。パリで偶然入ったジャム専門店で衝撃を受けた匡史さんは「このような食文化が日本にもあったらいいのに」とジャム屋になることを決心したといいます。

場所に周防大島を選んだのは、多種多様な果実類の栽培が行われていることはもちろん、過疎・高齢化に直面していた故郷への想いがありました。「この土地でしかできないジャム作りをすることで、地域に活気を取り戻し、年配者を元気づけ、地域へ若者を呼び戻す事が出来れば」と匡史さんは当時を振り返ります。

そんな「瀬戸内ジャムズガーデン」が作るジャムは素材本来の味を生かすため、糖度は日本の最低基準である糖度40度に。さらに砂糖は種子島産のさとうきびを化学的精製をせずに作り上げた「洗双糖」を使用。漂白していない砂糖のため、ジャム自体は見た目が少々茶色がかった色合いになりますが、味は最高です!

また、工房の隣には自社のジャムを使ったスイーツやドリンクを提供する「ジャムズカフェ」を併設。チーズと一緒にたっぷりジャムをのせてから焼き上げたピザや、ジャムが混ぜ込まれたアイスなど、ジャムはパンに塗ったり、ヨーグルトにかけたりするだけでなく、いろいろな食べ方を楽しめることを伝えています。