木製家具のホルムアルデヒドについて教えてください

木製家具のホルムアルデヒドについて

ホルムアルデヒドとは

最近注目されているシックハウス症候群の原因物質の一つにホルムアルデヒドがあります。ホルムアルデヒドとは家具や建築資材、壁紙を貼る為の接着剤などに含まれている化学物質の一つです。

ホルムアルデヒドは家具や建築資材などから少しずつ室内に放散されます。このホルムアルデヒドに汚染された室内に人がいると目や気道に刺激を感じることがあり、高い濃度では呼吸困難などを起すことがあります。

こうしたホルムアルデヒドの室内濃度については厚生労働省が平成12年に指針を示し、室内濃度が0.08ppm(※1)相当以下(20~23度 30分平均値で100μg/m3以下)が健康上望ましいという目安を設けています。

また、国土交通省が平成12年に住宅性能表示制度を発足し、新たに家を建てた時などに要望すればホルムアルデヒドの室内濃度を確認できることになっています。
さらに平成15年に建築基準法を改正し、ホルムアルデヒドを発散する建材についての内装仕上げ材の使用制限、建築物の換気設備装置の義務付けなどの規制が定められました。


※1
ppm:百万分率のことでparts per millionの略
身近なところでタバコを1本吸った場合、ホルムアルデヒド濃度が0.08ppmを越えることがあると言われています。

無印良品のホルムアルデヒド対策

無印良品は木製家具におけるホルムアルデヒドに対して、下記のような対策を行っています。

1.ホルムアルデヒドのできるだけ少ない材料を使用します。
合板、MDF、パーティクルボードといった加工材料についてはホルムアルデヒドの放散量を確認し、一定の基準を設け、放散量の少ないものを選定しております。

2.産地からお客様のお手元に届くまでホルムアルデヒド吸着 ・分解シートを使用します。
産地で商品が梱包されてからお客様宅へ商品が届く前までの間に特に多くのホルムアルデヒドが放散されています。狭い梱包の内ではホルムアルデヒドの逃げ場がなく、再度材料に吸着してしまうのです。

この再吸着を減少させ、材料が持つホルムアルデヒドをできるだけ吸着・分解するために木製家具の梱包内にホルムアルデヒド吸着・分解シート(※2)を入れています。これによって、お客様のお手元に届いた時にホルムアルデヒドの濃度を低下させています。

※2 ホルムアルデヒド吸着・分解シート:アイシン精機(株)と共同開発

無印良品では、実情に促した新たな測定方法(大型チャンバー法※3)などを行い、その結果をMUJI.netやカタログなどで公開しています。
今後も家具のホルムアルデヒドの低減に向け努力を続けます。

※3 大型チャンバー法:家具などそのものを測定用の部屋に入れ、製品全体から放散されるホルムアルデヒドの濃度を測定する方法

ホルムアルデヒド放散量実測値

商品名 製品放散量
パルプボードボックス・タテヨコA4サイズ・5段・ベージュ0.01ppm未満
座テーブル・積層合板/タモ材・幅141cm0.03ppm
木製カップボード・ワゴン付/タモ材・ナチュラル0.01ppm未満
木製ベッドフレーム・ダブル/タモ材・ナチュラル0.02ppm
スタッキングシェルフ・5段×2列0.02ppm
スタッキングキャビネット・幅162.5cm×30.05ppm
無垢材テーブル・オーク材・幅80cm0.01ppm未満
無垢材チェア・オーク材(板座)×20.01ppm未満
無垢材ベッド・オーク材・クイーン0.01ppm未満
ソファ本体・ワイドアーム・3シーター0.02ppm
収納ベッド・ダブル0.04ppm
竹材テーブル・幅175cm0.01ppm未満
竹材チェア×20.01ppm未満

※測定条件
測定方法:大型チャンバー法 温度:25度 湿度:50%
チャンバー容積:23.25m3
放散時間:20時間  換気回数:0.5回/h
検査協力 財団法人 日本合板検査会
・日常の生活空間では家具以外にもホルムアルデヒドが放散されるものもあり、今回の測定値が室内濃度を保証するものではありません。
・使用材料はできるだけ安定した品質のものを使用しておりますが、測定値にバラツキが出ることもあります。

ホルムアルデヒドの表現方法について

市販されている家具のカタログや本体に貼付しているラベルなどにF☆☆☆(Fc1、E)などの記号が表記されていることがあります。この記号は材料から放散されるホルムアルデヒドの放散量を示したものです。

例えば合板であれば、合板を一定の大きさに切り、蒸留水が入っているデシケータと呼ばれる密閉ガラス容器に入れ、その蒸留水に溶け込んだホルムアルデヒドの量を測定します。

測定結果によって少ないものからF☆☆☆☆からF☆のランクに分けることができます。この表示は日本農林規格(JAS)に基づくものですが、MDFやパーティクルボードは日本工業規格(JIS)によってF☆☆☆☆からF☆☆のランクに分けることができます。


材料のホルムアルデヒド放散量による区分


ホルムアルデヒドの規格値(JIS・JAS規格値)
区分測定値(平均)最大値
F☆☆☆☆0.3mg/L以下0.4mg/L以下
F☆☆☆0.5mg/L以下0.7mg/L以下
F☆☆1.5mg/L以下2.1mg/L以下
F☆(合板のみ)5.0mg/L以下7.0mg/L以下

材料表示と家具から放散されるホルムアルデヒドの実態

F☆☆☆などの材料表示はホルムアルデヒドに配慮した商品を見分ける際の一定の目安と考えられていますが、主に下記の理由により室内濃度指針値0.08ppmとは直接結びつけ難い現状があります。

1)材料の使用量による放散量の増減
F☆☆☆相当の放散濃度が低い材料を使っても、その低い材料をたくさん使った商品(家具)であれば、商品から多くのホルムアルデヒドが放散されます。反対に放散濃度が多少高い材料を使っても、その使用量が少なければ商品から放散されるホルムアルデヒドは前者に比べて低くなることもあります。

2)材料の表面加工方法や室内への露出面積による放散量の増減
材料自体の加工方法(表面塗装)によっても放散量は大きく異なってきます。また、材料の室内への露出面積が大きいほど放散濃度が高くなります。材料の表面が塗装などで覆われていると、放散速度は抑えられますが少しずつ長期間にわたり放散され続けます。

3)材料と材料の接着のためにホルムアルデヒド系接着剤が使用された場合の放散量の増減
材料と材料を組み合わせるための接着剤にホルムアルデヒドが含まれることがありますが、この接着剤からの放散量は材料表示には含まれていません。

4)材料の製造管理上のバラツキによる放散量の増減
合板など板を作る時の接着剤の使用量や、作ってから検査までの僅かな環境の違いにより検査結果にバラツキがでやすいのも実情です。

これら商品自体の問題だけではなく、商品が置かれている室内の温度や湿度が高くなるにつれて放散量は増加し、室内の換気能力も濃度の上昇に大きく影響します。

ホルムアルデヒドに関してのご注意

日常の生活空間でホルムアルデヒドをどの程度に抑えていればよいかは、厚生労働省の室内濃度0.08ppm以下という指針値があります。この0.08ppmという数値は室内の測定を開始してから30分間の平均値であり、当初は0.08ppmであっても、部屋をしめきっていれば濃度はさらに上昇します。

0.08ppmの環境を常時保つためには定期的な換気がどうしても必要です。新しい家具を家に入れた時、家を新築、リフォームして初めての夏を迎えた時などは、特に室内濃度が上昇しやすい傾向にありますのでよりこまめな換気をおすすめいたします。

※化学物質に過敏な体質のお客様、または化学物質に過敏な体質のご家族がおられるお客様へ
ホルムアルデヒドに限らずシックハウス症候群に該当する化学物質も、人によって受け入れられる許容量が異なります。長期間ホルムアルデヒドにさらされることによる人体への蓄積量が許容量を超えた時にアレルギー症状が発症されます。したがって0.08ppm以下の僅かな濃度であっても反応する体質の方もいらっしゃいます。

原材料にホルムアルデヒドを含有しない場合でも、微量の混入や付着が考えられることや、実際の室内環境では家具以外の様々な製品や要因が複合されるため、室内濃度を保障するものではありません。また、収納家具の収納内部の濃度を保証するものではありません。

化学物質に過敏な体質のお客様、または化学物質に過敏な体質のご家族がいらっしゃるお客様、今までに接着剤や塗料などで目がチカチカしたりのどや呼吸に異常を感じるなどの症状があったお客様は、僅かな濃度であってもお体が反応する場合が考えられます。


今後もホルムアルデヒドの放散量の低減、またはノンホルムアルデヒド材料に切り替えるなどの努力を積極的に継続していきます。