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#05 3年目となる生産現場を訪問しました

今回は、3年目となるプロジェクトの生産現場へ私たちが訪問した際の内容をレポートしたいと思います。今年の商品は以下の4つとなります。デスクの上で使える小物をテーマにして、ペンスタンドとトレーとなります。ケニアに生息するゾウとキリンのモチーフを彫刻したものとなります。今回のコラムでは、しっかりとどのように作られているかについて皆さんにご紹介したいと思います。

2013年発売予定のペンスタンドとトレー。ソープストーンの天然の色や模様もとてもきれいです。

ソープストーンのデスクトップ小物の制作について

このソープストーンの商品は、石を掘り出すところから、彫刻・磨き加工など全ての工程が手づくりです。昔から地域の生産者で、協力してつくっている商品で、現場を訪問すると、モノづくりの真剣な姿勢に、私たちも感動します。是非、今回は、じっくり写真と共にご覧ください。

  1. 1.ソープストーンの原料となる岩を採掘する。
  2. 2.大きな塊から、製品の大きさに合わせて、板状に切断をする。
  3. 3.板に製品サイズを測り、鉛筆で記載して、切断をする。
  4. 4.大まかな形状を掘り、形作る。
  5. 5.動物の彫刻の位置を決めて、彫刻する。
  6. 6.穴をドリルで開ける。(ペンスタンド)
  7. 7.洗いをかけながら、サンドペーパーで磨く。
  8. 8.天日干しをする。
  9. 9.ワックスをかけて磨く。
  10. 10.梱包

1.ソープストーンの採掘

周囲は緑豊かな農村地域です。

土の中にある岩(ソープストーン)を道具を使いながら、割り大きな塊のまま、採掘をしていきます。採掘場により、ストーンの色は、白、グレー、ピンク、イエロー等、場所により色も硬さも異なる。工業用と彫刻用(柔らかいもの)と採掘される地域により用途が異なっています。私たちの商品は、やわらかい彫刻用の天然のソープストーンを使っています。

掘り出した石の塊

2.成形 大きな塊から、製品の大きさに合わせて、板状に切断をする

製品のサイズに合わせて、大きな塊から、厚さを合わせて切断をしていく。
まっすぐに切るには、経験による技術が必要。
厚さを揃えた後にも、製品サイズに合わせて、更に小さく切断加工をしていく。

3.板に製品サイズを測り、鉛筆で記載して、切断をする。

4.成形 大まかな形状を掘り、形作る。

サイズを測りながら、完成サイズへと近づけていく工程。
このあとに、動物の彫刻が入るため、慎重に加工を続ける。

5.成形 動物の彫刻の位置を決めて、彫刻する。

動物のテンプレートは、良品計画より送付した。テンプレートを合わせて、鉛筆で下書きをして、薄く彫っていく。

6.成形 穴をドリルで開ける。(ペンスタンド)

ペンスタンドは、6つの穴をドリルであける工程がある。

専門の機械と共に職人1人が実施。

7.洗浄、磨き加工

8.乾燥

洗いをかけながら、サンドペーパーで磨き、天日干しをする。

9.研磨

ワックス(床用研磨剤)をかけて磨く。

10.梱包(ダンボールを裏返して再利用、古新聞紙を使った梱包)

完成!

その後、日本に運んでから、検品、梱包へと進み、その後に店頭へと並びます。
現在、ケニアのモンバサ港から日本に向けて、商品は輸送されており、日本にいる担当者一同、楽しみに待っています。

このコラムはJICAケニアの協力の下、無印良品のプロジェクトメンバーが書いています。