
暮らす人+オリックス不動産+無印良品のプロジェクト「白井小町」が、財団法人日本産業デザイン振興会主催の「2010年度グッドデザイン賞」を受賞いたしました。
無印良品が街づくりについて考え始めたとき、皆さまに郊外の戸建住宅街に関するアンケートを実施させていただきました(住まいのかたちアンケート 「家とまち『郊外に住むこと』について」をご参照ください)。
そのご意見を反映させてつくった街が「白井小町」です。
「白井小町」では、時が経つにつれて魅力が薄れる住宅ではなく、逆に価値が増していく街とは何かを皆さんと一緒に考えました。永く使える「無印良品の家」が建ち並ぶのはもちろんのこと、家、庭が統一されたデザインで作られることで、そこに住むことが誇りに思える街となる。
時を重ねるに従い視覚的に共有する庭や広場の草木が育ち、それとともに住民同士の間に街や家の美意識が共有され、緩やかなコミュニティが形成される。
その結果、街に対する愛着が増し、その街での暮らしが益々快適になっていくことを目指しました。
現在の「白井小町」をご紹介します。
「白井小町」は既に販売が開始されていまして、入居されている方もいらっしゃいます。先日、その入居者の方々が、バーベキューをして交流会を行うということで、その様子を取材にうかがいました。


この交流会には、住人の方を中心に30名程度の方々が参加されました。
場所は、「白井小町」の中央にある集会所(現在は販売センター)の前にあり、10mを超える大きな桜のある広場。そこは、普段はベンチで取り外すと焼き場が出てくる設備があり、バーベキューを想定した場所になっています。その周りには、芝生が植えてあり、高低差があるので、そこに座って食べることができます。また、集会所の階段に座って食べている方もいたり、自分の好きな居場所で交流していました。このような広場や設備があると、住民の方々が積極的に交流できそうです。
初めてお会いする方々もいらっしゃるみたいでしたが、皆さん和気あいあいとして会話がはずんでいました。
住民の方々は、年齢は20歳後半から30歳代の方が多く、お子様もまだ小さいご家族が多いようです。子供をこの豊かな自然のある環境で育てることができるというのは、子供にとってとてもよさそうです。
「無印良品らしくデザインがシンプルなので、自分好みに変えることができる」
「街並みがきれい。ライトアップされた夜景も良い」
「窓が大きくて明るい」
「ディテールがとても良い」
「家事動線がよく考えられていて、使いやすい」などのご意見がありました。
街並みの雰囲気や、家や庭のデザインを特に気に入られた方が多いようです。「白井小町」の最初の住民として愛着をもって住んでいただけそうです。
日本の住宅は、時間が経つにつれて価値が下がるというのが、常識になっているようですが、はたしてそうでしょうか?
長年愛着を持って、手入れされた家々が並び、近隣とのコミュニティも良好に育っている街は、「住みやすい、住んでみたい」街として、価値の高いものになる。つまり時が経つほど成熟し、価値が増していく・・・これからは、そういう街づくりが大切ではないでしょうか。
そのためには、家そのものが、永い間廃れないデザインや機能性が高いことはもちろんのこと、近隣住民同士のコミュニティが自然に育つような街としての仕掛けが大切と考えています。
「白井小町」の街づくりは、そういう概念のもと、隣戸間の塀がなく庭を相互に借景する設えや、コミュニティセンター、バーベキュー施設のある広場などを盛り込みました。今回ご紹介しましたように、ご入居と同時に、すでにご近所付き合いが始まっているようです。
「白井小町」がこれからますます、「住みやすい街」として育っていくことがとても楽しみになる、そんな住民イベントでした。[2010.11.12]