我が家は、世界でたった一軒しかない。
住まいの形は建築が決めるものではありません。暮らしが積み重なって、住まいの空間が育っていきます。
無印良品は、住まい手の方々それぞれが、自在に暮らしの形を発想でき、そして時に応じて変えられる丈夫で可変性に富んだ家をご提案いたします。
それは合理的な箱形の家です。この家をご覧いただき、ご自身の暮らしを想像してみてください。
それは「2DK」や「3LDK」などという記号から解放された世界にたったひとつしかない「我が家」の姿なのです。
写真はアンドレ・ジイドが世界一美しい村と称したと言われるアフリカのカメルーン北部の山間地域「ディリ」村の家。
家の周りには家族が食べるだけの穀物が植えられ、食事時になると家々の草屋根から白い煙が湧き出してきます。

無印良品はなぜ「家」をつくったのでしょうか

最初に建物や間取りがあって、そこに暮らしが築かれるのではなく、私たちの「暮らし」が家を考える出発点になる。それが「無印良品の家」の始まりでした。無印良品が扱う7000品目以上の生活用品は、いわば私たちの暮らしの基本。基本を提供してきた無印良品だからこそ発想できること。それは、便利な設備をやみくもに詰め込むことや、豪華さを競うこと、部屋数を確保することではなく、家族のつながりを大切に考え、暮らし方に応じて柔軟に使いこなすことができる「暮らしの器」です。

建物が主役なのではなくて、暮らしが主役の家と言えるでしょう。私たちは家づくりを通して暮らしを提案してきました。「無印良品の家」には、無印良品が手掛ける生活用品のように、使い心地が良く、無駄を省いた理にかなったかたちや機能を持ち、耐久性があって、愛着を持って永く使える、無印良品らしい考え方が貫かれています。無印良品だから発想できた家。それが「無印良品の家」なのです。

永く使える、変えられる

アメリカの住宅の平均寿命は約55年、イギリスは約77年。
しかし日本は約30年と言われています。
(出典「超長期優良住宅の実現に向けた課題について」
国交省住宅局、平成18年12月1日)
短い期間で壊しては建て直してきた日本の住宅。
こうした家づくりのあり方は、
環境にも多大な負荷を与えてきました。
なぜ日本の家の寿命は短いのでしょう。
暮らしの変化や家族の成長に「家」が対応できず、
使い勝手が悪くなり、建物はまだ使えるのに
建て替えられる場合が多いのです。
建物の寿命を保つための強度が
不足していた例も少なくありません。
しかし一方では、日本人には、質の高いものを
永く使い続ける価値観が息づいています。
どうすれば家を永く大切に使うことができるのでしょうか。
「無印良品の家」の大きな考え方は「永く使える、
変えられる」。それを実現するために
私たちが大切にしていることを6つの視点で紹介します。

大切にしている6つの視点

模様やロゴマークはいらない。余計な凹凸や突飛な形もいらない。贅沢な素材でなくても、豪華でなくていい。「普通がいいのに……。いや、普通でいいのに」。そう思うことはありませんか。
では私たちが求める「普通」とはどんなモノなのでしょう。例えば流行を追った製品は、いつか時代遅れになり、表舞台から下げられてしまいます。刺激的な形は、始めは目新しく見えても、やがて飽きられてしまうことが多いものです。また、ある特定の人の個性に合わせた嗜好品は、他の人には使いづらかったり、広く受け入れられない場合があります。
表面的に人目を引きつける流行、嗜好、強い個性ではなく、「無印良品の家」は、その対極にある「いつでも、どこでも、誰にでも」、これでいいと納得できる家づくりを基本としてきました。普通であることが私たちにもたらす、理性的な満足感。飽きがこないから永く使える。あえて簡素なモノを使う誇りと心地良さ。ふっと腑に落ちるような納得感。それは「無印良品」の製品を生活で使った時に気づく「共感」と同じ。「暮らしの基本」と「普遍」の追求から生まれた家。それが私たちが目指した「無印良品の家」です。

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  • 1 いつでも、どこでも誰にでも
  • 2 確かな素材で永くつかう
  • 3 心地よいから愛着が持てる
  • 4 変化にあわせて柔軟に変えられる
  • 5 機能から形を見直す
  • 6 価格が明快で分かりやすい

「消費者をやめて愛用者になろう」。そう提言したのは日本の工業デザインの基礎を築いたデザイナー秋岡芳夫さんです。秋岡さんはモノの価格を単純に金額で比べるのをやめ、それを使う「時間」で金額を割って考えることを提案しました。良い素材であれば永くもつ。結果的に割安になる。だから良いモノを永く愛用しよう。それは特別なことではなく、日本人の生活文化に息づく「良いモノを永く大切に使う」姿勢に合致するものでした。
上質な自然素材は使い込むほどに味わいが増します。無印良品のREAL FURNITUREは、永く使うことを前提に素材や形を吟味し、使い手に、質感を楽しみ、使い込んでいく喜びを与えてくれます。「無印良品の家」が「永く使える」ことを明言できるのは、家の骨格である柱や梁に、強度が安定した確かな素材、構造集成材を用いているからです。「無印良品の家」の「木の家」の名は、この木の構造材に由来しています。
暮らしを囲むように配された集成材の柱や梁は、家族とともに時を刻み、木肌は味わい深く変化していきます。「無印良品の家」は内装材にも、永く暮らすほどに熟成する自然素材を採用しています。確かな素材の家だから永く安心して暮らせる。そして美しく時を重ねることができるのです。

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  • 1 いつでも、どこでも誰にでも
  • 2 確かな素材で永くつかう
  • 3 心地よいから愛着が持てる
  • 4 変化にあわせて柔軟に変えられる
  • 5 機能から形を見直す
  • 6 価格が明快で分かりやすい

自分の足にぴったりの靴を履くと、まるで裸足で歩いているような気持になります。究極の心地良さは、モノの存在感が意識されない、自然な感覚にあるのかも知れません。例えば靴下の形は、足の形状に合わせると本来は直角になるのが自然なのです。無印良品の「足なり直角靴下」が多くの方々に愛用されているのは、自然な心地良さを足で実感できるから。「無印良品の家」が目指す心地良さも、設備や機器に頼りすぎない、自然の理に適った快適さと言えるでしょう。
大きな窓から差し込んだ陽光が、日なたの縁側のように気持の良い温かさをもたらし、窓を開けて通り抜ける風が爽やかさを運ぶ。その自然の恵みを上手に使いこなすことが「無印良品の家」の快適さの基本です。保温ポットは熱源がなくてもお湯が冷めにくく、逆に氷もすぐには融けません。それは容器をまるごと断熱材で包み込んでいるから。「無印良品の家」は、建物自体を高性能な断熱材で覆う外断熱工法を採用し、外気の影響を受けにくく、家の中の温度が一定になるよう設計されています。
エアコンに過度に頼らず、わずかな冷暖房で家中どこでも快適な室温を保つことができて、大きな吹き抜けを設けても上下階の温度を小さく抑えられます。また、部屋間や壁体内にも温度差が生じにくいため、結露が発生しにくいのも外断熱工法の特長です。

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  • 1 いつでも、どこでも誰にでも
  • 2 確かな素材で永くつかう
  • 3 心地よいから愛着が持てる
  • 4 変化にあわせて柔軟に変えられる
  • 5 機能から形を見直す
  • 6 価格が明快で分かりやすい

小学校の入学に合わせてつくった子供部屋。その部屋は高校生になってからも使えますか。子供が独立して家を離れたら、誰が部屋を使うのでしょう。家族は日々成長し、家族の暮らし方も変化していきます。「今」の家族に合わせて考えた家が、10年後の家族に合わなくなり、建物はまだ使えるのに、構造の都合で間取りの変更ができず、壊して建て直すことになってしまう。そうした事例は多く、それが日本の住宅の寿命を短くしてきた理由の一つとされています。
家の寿命を延ばすことは、住まい手にとって意味があるのはもちろん、資源の無駄遣いをなくし、環境への負荷を減らすことにもつながります。家を永く使うためには、長持ちする頑丈な躯体とともに、変化する家族のかたちに合わせ、中を柔軟に変えられる工夫も求められているのです。無印良品の「ポリプロピレン収納ケース」が、用途や目的に合わせて自在に組み替えられるように、暮らし方に応じて変えられる家。頑強な柱・梁で支えるSE構法を採用した「無印良品の家」は、大空間をつくりやすく、壁や建具で仕切ることで、家族構成やライフスタイルの変化に合わせて自由に間取りが変更できるよう考えられています。

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  • 1 いつでも、どこでも誰にでも
  • 2 確かな素材で永くつかう
  • 3 心地よいから愛着が持てる
  • 4 変化にあわせて柔軟に変えられる
  • 5 機能から形を見直す
  • 6 価格が明快で分かりやすい

私たちは無意識のうちに、道具のかたちに導かれるように行動しています。説明書きがなくても、ドアノブがあれば握って回し、換気扇にヒモがあれば引き、インターホンのボタンがあればそれを押す。機能には機能に応じた形があり、それを自然に使いこなせることが人と道具の間の摩擦を小さくし、良好な関係をつくりだしています。
モノの機能と人の行動を見直すと、そのモノにふさわしい形が見えてきます。私たちはその偽りのない「形」に、そのモノ固有の自然な美しさを感じるのです。19世紀にウィーンで生まれたトーネット社の曲げ木椅子は、世界中のカフェで使われた約150年の歴史の中で、使い勝手と座りやすさで型が見直されてきました。やがて到達した形は古びることなく、今も広く愛用され、その形は現代の椅子の原形にもなっています。
無印良品の製品が、人の暮らしや行動、機能を改めて検証して「形」を見直してきたように、「無印良品の家」も、人の暮らしから家を発想し、それにふわしい形を求めてきました。普通に見えるけれど理由がある。細部にいたるまで、機能に応じた自然で美しい形を探り、同時に家の原形をさかのぼって、「無印良品の家」にふさわしい家の形を追求してきたのです。

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  • 1 いつでも、どこでも誰にでも
  • 2 確かな素材で永くつかう
  • 3 心地よいから愛着が持てる
  • 4 変化にあわせて柔軟に変えられる
  • 5 機能から形を見直す
  • 6 価格が明快で分かりやすい

「無印良品の家」のモデルハウスを訪ねたことがある方は、家にも無印良品のタグが付いていることに気づかれたはずです。無印良品の店頭に並ぶ商品にはどれも、商品名や価格を明示したタグ(値札)が付いています。タグには商品の説明や由来が簡潔に説明され、サイズや仕様、材料、価格など、私たちがモノを選ぶ際に必要な情報が明解に記されています。このタグが付けられることで、その製品が「無印良品」として世の中に送り出されるわけで、タグは、人形に、最後に目を描き入れる墨に例えることができるかも知れません。
お客さまのために的確な情報を伝え、同時に無印良品のモノづくりの姿勢を伝える。メモパッドの小さなタグは見過ごされがちですが、そこに込められた想いに大小の違いはありません。「無印良品の家」にタグがあるのも、メモパッドにタグが刷られているのも、同じ理由と目的であることがお分かりいただけると思います。
住宅の明快な価格表示は、実際にはそう多くはありません。住宅の見積もりは何が何の価格なのか分かりにくく、わずかな仕様変更で知らない間に見積もり金額が上がっていたという例も見受けられます。「無印良品の家」がタグで価格表示しているのは、住宅の分かりづらい価格を明確にするという意味もあるのです。

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  • 1 いつでも、どこでも誰にでも
  • 2 確かな素材で永くつかう
  • 3 心地よいから愛着が持てる
  • 4 変化にあわせて柔軟に変えられる
  • 5 機能から形を見直す
  • 6 価格が明快で分かりやすい

無印良品の家に住んでみませんか。

静かに暮らしを見つめる人々にとって、住宅はもはやステイタスシンボルではありません。高級ブランドを追わない。無駄な買い物をしない。簡素さの中に上質を感じる。そんな消費スタイルが次第に大きな潮流になってきました。視線はさらにその先へ。無印良品は全ての人々に「暮らし」をプレゼンテーションしていきます。
無印良品の家は、内部に気持ちのいい吹き抜けを持つ一室空間です。これはスタイル重視のおしゃれ住宅ではありません。生活の小さな営みひとつひとつを吟味してたどりついた今日の「日本の家」です。無印良品は、床や壁、家具や家電、キッチンや収納などを見つめ、そのモジュールや家庭の成長に合わせた空間の区分などを、現代生活の視点から考え続けてきました。その積み重ねの先に「無印良品の家」が結実しようとしています。
人はひとりひとり暮らし方が違います。本棚に囲まれて暮らしたい人、アンティークのコレクションと対話したい人、キッチンを部屋のまん中に据えて食べることを豊かにしたい人、ピアノを1日3時間弾く人、日当たりのいい場所に大きなお風呂を据えたい人…。そんな多様性にこそ、無印良品はこたえてみたいと思います。
いかがですか。「無印良品の家」で、まだあなた自身も発見していないかもしれない、あたなと、あなたの家族の暮らしを探してみませんか。